ここから整骨院解剖学
ご覧いただく方々により一層カラダについて理解いただこうと思います。
人間をはじめ自然界のすべての生物は体外から様々な物質を取り入れる必要があります。
そして、代謝を行い必要な物質を吸収し不必要なものを体外に排出しています。
さらに環境の変化に対応したり、新たに子孫を残そうとします。
このような生命の活動の仕組み、特に人間の生命い活動の仕組みは大きく分けて2つの学問的方法により解明されてきました。
1つは人体を含む生物の形態と構造を調べる解剖学。もう1つは生物の働き、機能を調べる生理学です。
人体解剖は人体の正常な構造を学び、研究することを目的としたものです。
人体解剖とひとくくりにしていますが、その中で各分野で細分化されます。
・肉眼解剖学
肉眼解剖学とは、メスやピンセットなどを用いて臓器などの構造を肉眼で研究するもの。この分野はさらに系統解剖学・局所解剖学・体表解剖学などに分かれます。
①系統解剖学
系統解剖学とは、人体を骨格系・筋系・脈管系(血管等)などの系統に分け別々に研究・記載する学問です。
②局所解剖学
局所解剖学とは、筋系や脈管系などの系が人体の各部分でどのような関係になっているかを研究する学問です。この分野は外科学などの臨床医学の基礎となっています。
③体表解剖学
体表解剖学とは、生態観察とも呼ばれ皮膚の上から生きている人間を解剖学的視点で観察し、筋肉や内臓の構造を把握することを目的とした学問です。
・顕微解剖学(組織学)
顕微解剖学とは、肉眼では見えない組織や細胞の構造を光学顕微鏡や電子顕微鏡などを用いて研究・記載。および分子生物学的手法を用いて研究・記載する学問です。
・発生学
発生学とは、受精卵が増殖し成長して成人になるまでの過程を研究・記載する学問です。
この他に病因の解明を目的とした病理解剖学や死因を法的に判定することを目的とした司法(法医)解剖学があります。
まず、人体の細胞および組織についての解剖学をご説明します。
人体は細胞という構造単位が多数集まってできた多細胞生物です。
細胞は細胞膜によって外界と仕切られています。細胞は外界から物質を取り入れ様々な物質を合成し分泌します。また、細胞は増殖し運動します。
このように細胞は生物に特有の性質を備え、すべての生物の構成単位となります。
細胞の形態と内部の構造は、中心に遺伝子を含む核がありその周囲を細胞質が取り囲み表面を細胞膜が覆います。
細胞は細胞分裂によって数を増加させます。身体を構成する体細胞は有糸分裂、精子や卵子をつくる生殖細胞は減数分裂を行います。
成体では神経細胞や赤血球は分裂しない細胞もあります。
小腸の上皮や表皮の細胞はヒトの生涯にわたり分裂を続け次々と新しい細胞になります。