ここから整骨院解剖学 骨編
ここから整骨院 解剖学
今回は骨についてです。
骨についての概要を簡単にお伝えしていきます。
人間の骨格はおよそ200個程の骨が互いに連結し、身体の支柱となったり運動器としての重要な役割を持ちます。
骨格系には骨・軟骨・靭帯・関節などが含まれます。
骨の主な役割には次のような役割があります。
①支持:骨格として身体の支柱となり形状を保持する。
つまり体を支え守る役割。
②運動:骨格筋の作用により関節運動を行う。
筋肉は骨から骨に着き伸縮し関節運動を行います。
③保護:内臓などを守る。頭蓋骨は脳を、脊柱は脊髄を、胸郭は心臓や肺など胸部内臓を、骨盤は直腸、子宮、卵巣などの骨盤内臓を守っています。
④造血機能:骨髄で血球を作る造血作用があります。
最近では腸が血液を作るとも言われるようになってきましたが、骨髄でも血液を作っています。
⑤電解質の貯蔵:電解質とはカルシウムやリンなどでそれらを貯蔵し種々のホルモンやビタミンの作用のもとで血中濃度の恒常性維持に役立っています。
骨は大まかに分けて長骨・短骨・扁平骨・含気骨に区別されます。
骨の構造は主に骨質、表面を覆う骨膜、内部にあり造血機能を営む骨髄、関節面や成長期の骨幹と骨端との境にみられる軟骨質からなっています。
骨の連結(広い意味での関節)には、骨と骨とが線維性の結合組織によって連結するもの、骨と骨とが軟骨組織によって連結するもの、両骨間に間隙(関節腔)があり関節包を有し運動が行われる滑膜性の関節(狭義の関節)の3種類があります。
1.線維性の連結
両骨が線維性の結合組織によって結合される連結には、縫合・釘植・靭帯結合の3種類があります。
①縫合:頭蓋骨の骨の連結にみられます。
②釘植:歯根と歯槽との連結。
③靭帯結合:両骨が骨間靭帯により連結されるもの。
2.軟骨性の連結
①軟骨結合:両骨が硝子軟骨によって結合されるもの。
②線維軟骨結合:両骨が線維軟骨によって結合されるもの。
3.滑膜性の連結(狭義の関節):滑膜性の連結は一般に「関節」と呼ばれるものです。
一般に関節は凸面をなす関節頭と凹面をなす関節窩からなります。
両関節面は関節軟骨で覆われています。連結部分は関節包に包まれます。
関節包は内側の滑膜と外側の線維膜からできていて内側の滑膜からは滑液が分泌されます。
滑液は関節腔を潤し、関節運動を滑らかにし、関節軟骨に栄養を与える重要なものです。
外側の線維膜は強い結合組織でできていて関節包を強化させます。
更に関節には靭帯がみられます。靭帯は関節包を強化し2骨間の結合を強めたり、一定方向の運動を指示しそれ以外の方向への動きを抑制します。
関節のなかには関節運動を滑らかにするために、あるいは両関節面の適合を完全にするために関節の補助装置として両骨間に線維軟骨性の軟骨小板を有する関節があります。
軟骨小板には完全は板状をなし関節腔を二分する関節円盤と、中心部に欠損があり半月状あるいは環状をなす関節半月があります。また、関節窩の深さを補うため関節窩縁に線維軟骨性の関節唇を有する者があります。
関節円盤がある関節には顎関節・鎖骨と胸骨の関節、胸鎖関節。
関節半月かある関節には膝関節。
関節唇がある関節には肩関節・股関節。
これから各場所の簡単な説明をしていきます。
まずは脊柱。
脊柱は体幹の背側を縦走する骨格です。多数の椎骨からなります。
役割は頭部、体幹の支持と運動や脊髄の保護など。
脊柱はあらゆる身体運動の軸であり、その運動を支えるために多数の靭帯や筋肉が付着し前屈・後屈・側屈・回旋などの脊柱自身の運動を行います。
脊柱は7個の頸椎、12個の胸椎、5個の腰椎、1個の仙骨、1個の尾骨から構成されています。
脊柱の連結は椎間円板(一般には椎間板)、靭帯、椎間関節による連結です。
脊柱は弯曲しています。成人の正常な脊柱を横から見ると、頚部と腰部は前方に軽く弯曲(前弯)し、胸部と仙尾部は軽く後方に弯曲(後弯)していて全体として軽いS字状の曲線を描いています。
頚部の前弯は頭を支えるスプリング的役割を持ちます。胸部の後弯は心臓などの胸部内臓を保護するのに適した形状になっています。腰部の前弯は体幹と頭を支えるスプリング的役割を持ち、仙尾部の後弯は骨盤内臓を保護するのに適した形状になっています。
今回はここまでにし次回も引き続き骨について胸郭からの説明をしていきます。
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